PR

山の上のバイクとおばあさん

日々の暮らし
記事内に広告が含まれています。

工場地帯の住環境

私は自分が住んでいる町が好きになれません。

なぜかというと、生まれてからずっと住んできた街とぜ~~んぜん違うからです。

例えば、家が建っている場所。

崖の斜面の上に建っています。

山の上の自宅まで歩くのはとても大変。

人参大根キャベツという食材と一緒に登った日には、もう!もう!何かの罰ゲームですか?

体中の骨がねじ曲がりそうになるくらいつらい。

やっとこさ登って待ち受けているのは鳥のさえずりや木々の葉音ではありません。

排気ガスまみれの空気とエンジンの騒音です。

登っている途中もバイクや車が真横を通過していきます。

町全体がが工場地帯だからあっちもこっちもバイクと車だらけ。

どこに行っても車のエンジンの音とバイクの騒音です。

道という道は車とバイクの抜け道に使われています。

バスや電車を使うより時短できるしラクなのに、人間一人がやっと通れるような狭い道を、当たり前のように車とバイクが入り込んでくる。

結構横着な人が多い。

どんなに細い道でも車とバイクが入り込んでくる。

ベビーカーがいようが自転車がいようが歩行者が歩いていようがもうもう全くお構いなしです。

逃げ場はどこにもありません。

人間が歩く道はこの町にはありません。

山が多いから木々を眺めながら歩こうものなら、あっという間に車とバイクに轢かれます。

「邪魔なんだよ!!」と怒鳴られることもあります。(怖い!!)

人間性と住環境の関係性

そんなある日、またあのおばあさんに会った。

坂の途中で例のバイクが登ってきたとき、轢かれないように必死に上っていたら、

「追いかけられちゃうわねえ。」

とにこやかにやさしい笑顔を向けられた。

ああなるほど!!

そうやってやんわりと受け流すんだ。

すごい!

心のゆとりというか、余裕というものを感じる。

うううう~~見習いたい。

「下りはラクなんだけどね~~。登りは大変よね。どこまで登るの?」

「頂上までです」

「そう、頑張ってね」

と今日も優しく見送られました。

見ず知らずの人にやさしい言葉がかけられるなんてすごいなあ。

昔から住んでいるとこういう不自由な環境にも慣れてしまうものなのかな?

それとも人柄の表れなのかな?

私はご近所づきあいは全くないから勝手に想像するしかありません。

このとき思ったのは

良い人をまねよう。

と同時に

自分に合った住環境を選ぶことも大切。

コメント

タイトルとURLをコピーしました